整形外科、形成外科、外科の違い
みなさまの中には、診療科の違いが分からない、自分の症状がどの科に行けば分からないといった方がいらっしゃると思います。
今回は外科、整形外科と形成外科、について述べたいと思います。
1)外科とは
手術による治療を専門的に行う診療科で内臓や心臓、血管などの部位を診療対象としています。
内科が薬剤投与による治療を専門としているのに対し、外科では手術などを行って治療することを主としています。
2)整形外科とは
外科の中でも、運動器官を構成するすべての組織(骨、軟骨、筋、靭帯、神経など)の疾病・外傷を対象とし、「運動器」の機能的改善を重視して診療を行う専門領域です。
その対象は脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤、上肢(肩、肘、手、手指)、下肢(股、膝、足、足指)など広範囲に及びます。子供から成人、高齢者まで全ての年齢層が対象になります。
3)形成外科とは
生まれながらの異常や、病気や怪我などによってできた身体表面の2次的な障害に対する外科です。
例えば、熱傷(やけど)、怪我や手術後の皮膚の瘢痕・ケロイドや生まれつきの口唇口蓋裂や合指症の治療、皮膚や皮下の腫瘍、粉瘤、ほくろ、ほほの骨などの顔面骨折の治療などが、対象です。
(美容形成外科)
二重瞼、顔の輪郭、鼻の高さ、乳房の大きさなど、明らかな疾患や病気でなく、いわゆる見た目の形状に関する外科。
4)最後に
しかし、「外科」といっても全て手術を行うわけではありません。当院のように整形外科では痛みやしびれ、手足を動かしにくい、筋力の衰えを感じるなど「運動器」を起因とした病気や症状に対して、注射や薬物療法、リハビリテーションや電気治療などのいわゆる”保存療法”を行い、機能改善に努めます。
手術が必要な場合は当院での手術や高次医療機関への紹介による手術を行います。