膝が痛いのは軟骨がすり減っているから?
膝の痛み――「軟骨のすり減り」が原因?
膝の痛みは多くの方が経験する悩みです。「最近、階段の上り下りがつらい」「歩くたびに膝が痛む」といった声を日々よく伺います。テレビや雑誌などで「膝の軟骨がすり減ると痛みが出る」と紹介されていることもあり、「自分も軟骨が無くなってしまったのかも」と不安になる方もいらっしゃいます。年齢とともに軟骨がダメージを受けることで、骨同士が直接ぶつかりやすくなり、炎症や痛みを引き起こす場合があります。
実はさまざまな要因があります
しかし、膝痛の原因は軟骨の問題だけではありません。筋肉の衰えや四肢の柔軟性低下、靭帯や半月板の損傷、さらに骨の変形や不適切な姿勢、体重増加による負担など、多くの要素が関与しています。時には関節に水がたまる「関節水腫」や、炎症そのものが痛みのもととなっていることもあります。
■膝の痛みの主な原因
軟骨の摩耗(変形性膝関節症)
半月板の損傷
靭帯の損傷や緩み
関節炎
膝蓋骨(膝のお皿)の問題
筋力低下による負担増加
腰や股関節、足部の問題による負担増加
姿勢の崩れによる負担増加
当院の診断と治療の流れ
当院では、まず患者様の症状や生活背景を丁寧にヒアリングした上で、身体診察やレントゲン、必要に応じてMRI(他院にて)といった画像検査を実施します。これにより、痛みの本当の原因を明確にし、お一人おひとりに最適な治療法をご提案します。薬や注射、リハビリテーション、装具療法、生活指導などを組み合わせ、改善を目指します。
リハビリテーションの目的と内容
〇リハビリテーションの目的
・痛みをやわらげる
・膝の動きをよくする
・日常生活動作(歩く、立つなど)を楽に行えるようにする
〇主なリハビリの内容
1. 関節の柔軟性を高める運動→ 膝や足首、股関節のストレッチや関節可動域訓練を行い、関節の動きを良くします。
2. 筋力トレーニング→ 太もも(特に大腿四頭筋)やお尻の筋肉を強くすることで、膝への負担が減ります。
3. 歩き方の指導→ 姿勢調整や歩容の改善を図り、膝への負担を軽減します。また、必要に応じて杖の使用方法の指導等も行います。
4. 日常生活でのアドバイス→ なるべく膝に負担をかけない生活のコツ(階段の昇り降りの方法、イスからの立ち上がり方など)をお伝えします。
早めのケアが将来の健康につながります
膝に痛みや違和感がある状態を放置すると、活動量が減り、筋力が低下し、痛みがさらに悪化するという悪循環に陥る場合があります。「年齢のせいだから仕方ない」とあきらめず、早めの診察・治療が健康的な生活を送るカギとなります。
まずはお気軽にご相談ください
膝の些細な違和感から、慢性的な痛みに至るまで、どんな症状でもお気軽にご相談ください。あなたの痛みの原因をしっかり把握し、再び元気に歩ける毎日を全力でサポートいたします。